ライブのため熊本に前日入りした昨日、
激しい地震にあいました。
本来なら今日、もうすぐ本番を迎えるはずでしたが、
ライブは中止とさせていただきました。
ライブの予約をされていた皆様、申し訳ございません。
また次の機会に必ず熊本に来たいと思います。
何よりも、一日も早い復旧と余震災害や大雨などによる
二次災害の無いことを心から祈るばかりです。
昨日僕は、ライブ会場のオーナーの山田さんに案内されて、
熊本市内中心部の広場で行われている祭り会場にいました。
明後日その会場にある特設ステージでも歌う予定だったので、
その下見のために行きました。
会場のスタッフさんにも挨拶をして、その日のライブパフォーマンス
なども観ました。
そのとき、ステージのバックの空がオレンジ色に染まってとても
きれいだったので、いつもはそんな風に感じることはないのに
「空がやけにきれいだなー」と思って見ていました。
地震が起きる3時間前の空でした。
ライブを観たあと、すぐ近くの居酒屋(地下の)さんに二人で移動して、
日本酒を飲み始めた時でした。
「あ、地震!」という、ガタッとした軽い揺れがあったすぐあとに、
激しい揺れが襲ってきました。お店のスタッフも立っていられない
ほどの揺れでした。花瓶や皿や爪楊枝などが飛び散り散乱しました。
携帯が一斉にバイブ警告を発し、僕らはすぐに店の外に出ました。
周りの建物からも同じようにたくさんの人が混乱しながら出てきていました。
山田さんはご家族の安否を確認するためにすぐにとんで帰られました。
僕はホテルに帰ったのですが、部屋に入ることが出来ませんでした。
エレベーターが止まって、余震も続いているからとの理由でした。
僕はこのあと行く予定だった友人の居酒屋が心配になって電話をしてみると、
店の中は壊滅的だと言うので急いでそこに向かいました。
空車タクシーは一台も見当たらず、
路線バスはすし詰め状態で人が乗っていたので、歩いてそこに向かいました。
彼の店は、彼が言っていた通り、いろんなものが壊れ落ちて、
揺れの凄まじさを物語っていました。
その時は満席のお客さんだったらしく、各テーブルには食べかけの皿や
飲みかけのグラスなどがそのままになっていました。
みんな叫び声をあげ、怯えながら外に飛び出して行ったとのことです。
店の中は、お皿やお酒のボトルなどがほとんど全部落ちて
砕け散っているというひどい状況でした。
余震が頻発しているので、それを片付けることもできず、
僕らは近くの高校のグラウンドに移動して避難の夜を過ごしました。
その後何度も余震が襲って来てうち2回ぐらいはかなり強い揺れがありました。
一夜明けて今朝は、友人の店の片付けを手伝ってきました。
有田焼などのお気に入りの皿なんかがみんな割れてしまって、
ため息をつきながら破片を拾い続ける友人を見て、胸が痛みました。
周りのお店もほとんどが閉まっていましたが、
昼過ぎからは少しずつ開き始め、営業を再開しています。
余震もずっと続いていますが、車やバスも道路を走っています。
仕事場に向かう人達も見られます。
言葉にできない気持ちです。
熊本の「琉球の風」のイベントに、
僕は初回から毎回参加させていただいています。
その間にたくさんの熊本の方々と知り合い、
たくさんの協力をいただき、たくさんお世話になってきました。
少しでも復旧の力になりたいと思います。
18日の福岡からのライブをチャリティーライブに切り替えさせて
いただきたいと思います。
是非皆様のご理解とあたたかい支援のお力をよろしくお願いします。
下地イサム